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健康コラム

「日本の長寿村・短命村」①―990カ町村を歩いて

 日本の長寿学の草分けともいうべき近藤正二先生(元東北大学名誉教授・医学博士)の名著を久しぶりに読みました。衛生学者であられた近藤先生は、昭和2年ごろから、「日本人の長生き」の問題に関心をもたれ、昭和10年から遂に日本全国の調査に出発されます。栄養学で行う実験室での研究ではなく、現地に入り、実際にその村で生活をし、昔から、どんな仕事をしてきたのか、どんな食べ物を食べてきたのか生活事情を様々な角度から調べ上げて、それが長生き、短命とどんな因果関係があるのかを調べるという方法です。
 リュックをしょって、北海道の北の端から、南は沖縄の八重山諸島のすみずみまで、36年間歩きに歩き調査を続けました。まわった町村の数、なんと990カ町村。大学の講義もされながら、1年間で5カ月の日数を調査に歩かれました。長寿村を探しては、西へ、短命村と聞いては、また、そこへ。どこも僻地で自分の足だけが頼りの調査行でした。

 当時の学者は、長寿・短命は「遺伝だ」とか「気候がいいところが長生きする」という考えや「重労働のところは早く老化して長生きをしない」とか「酒を飲むところは短命で、秋田県の人が日本一短命なのは、ドブロクを飲むからだ」などと言い、一般にもそう思われていたのですが、そう説く人が、実地調査をやっていない。近藤先生は、言われます。「物事は机上で考えて、結論を出してはいけせん。実地に、実例を集めてみなければ結論は出してはいけない」と。
 そして、次から次へと長生き村と短命村を回り、実地にとらえて、1つの結論を出されます。「長生きになったのも、短命な村になったのも、一番の決め手になる原因は、若いころから、長い間、何十年というあいだ毎日続けてきた食生活にあります。一言で言うならば、そういう結論です。私自身、食生活に関係ないとは思いませんでしたが、まさか決め手になる原因とは予想していませんでした」。

 医療費が増大し続け、また様々な健康情報が氾濫する現代、暗闇に一条の光明をもたらす近藤先生のこの業績を今一番、皆さんと共有したいと考えます。シリーズで何回か書いていきたいと思います。今日も読んで頂いてありがとうございます。

 調査例 日本一の長寿の隠岐の島(島根県)の食生活の特徴 ※当時
  ①魚も大豆も豊富
  ②野菜(特に人参、かぼちゃ、長芋等が豊富)
  ③米が少ない(麦が主で、甘藷―さつまいも―も多い。現在は米も摂っている)
  ④山菜に富む
  ⑤海藻の常食(ワカメを豊富に食べている)
  ⑥胡麻をよく食べる

※参考「日本の長寿村・短命村」近藤正二著 サンロード出版

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